名前を呼んで入場する

挨拶を返してくれない人がいる。

笑顔を見たことがない人がいる。

いつも忙しそうで話しかけにくい人、

仲良くなりたいけど変な距離感がある人がいる。

 

そういうネガティブな印象を持ってしまう人に話しかける時は、名前を意識するようにしている。

 

挨拶を返してくれないなら、『◯◯さん、おはようございます。』って言うし、

髪を切った人がいれば、『髪切ったんですね、◯◯さんに似合ってます。』って言ったりする。

仲良くなったら名前の意味や由来を聞いたりするし、

久しぶりに連絡を取る人には、必ず名前を入れる。

 

あなたに話しかけてるんだよ。

あなたと話したいんだよ。

あなたのことを知りたいんだよ。

そう思ってることが、名前を入れることで伝わる。

 

ここだけの話、実は何度か名前を呼ばない実験をしたことがある。

ほぼ全てで、距離感が縮まらずに疎遠になった。

 

逆に、タクシーに乗ったときに勝手に運転手さんの名前を探して、「◯◯さん」と話しかけたことがある。

仲良くなって料金を安くしてもらえたり、混雑する花火大会の穴場を教えてもらえたりした。

 

最近のメルマガやDMは(多分自動で)名前が入るようになっているものが多くて、

『心当たりのある方も多いのでは?』よりも、

『◯◯さんもこう思ったことありませんか?』の方が距離感が近くて、自分ゴトに落とし込める。

 

 

名前を呼ぶことって、相手の領域の入り口にあるカードリーダーに自分のカードをピッてするようなものだと思う。

「私が入ったよ、あなたと話したいからお邪魔します」って伝えて、「あぁ君か、どうも」って会話が始まるような。

 

ピッてしないで「あのー…」って入っていっても「えっと、なにか…?」って距離を取られてしまうし、

「勝手にお邪魔するよー」ってガツガツ入っていったら、(なんなんこの人)って思われてしまうし。

 

カードリーダーでピッてしたらデータベースからその人の名前が分かるように、

相手の名前を呼ぶのは、自分の名前や存在を認識させる方法とも言えるんじゃないかなと思う。

 

自分を覚えてもらうためにも、名前を意識して呼ぶ。

相手の心に入場記録を残してあげる。

今日は何人にピッてできただろう。